「最近、認知症の祖父が排泄に失敗します…」、トイレ改修のお悩み
今回は認知症の方のトイレに関する、40代女性のお悩みを紹介します。
「我が家は、わたしたち夫婦とわたしの両親と祖父の3世代がいっしょに暮らす家です。祖父は認知症ですが、最近、以前にも増してトイレをうまくできなくなってきました。家族としては、オムツをはいてほしいと思う気持ちがあるのですが、祖父はオムツを嫌がっています。無理やりオムツをはかせるにはいかず、たいへん困っています。トイレの問題を解決できるように住宅改修する方法はありますでしょうか?」
快適なトイレづくりで解決
認知症の高齢者のなかには排泄を適切にできなくなる方がいらっしゃいます。認知症の方の排泄をうまくすすめるためのアドバイスについてはこのサイトのほかのコラムを参考にしていただくとしまして、ここでは住宅改修による解決策を提案させていただきます。認知症の方が排泄に失敗する原因としては、「居室からトイレまでが遠い」、「トイレが使いにくい」などのポイントを指摘することができます。これらの原因は住宅のハード面の問題ですから、住宅改修によって解決することができるのです。
トイレ改修の具体策を紹介
居室からトイレまでの距離が遠い場合には、トイレに近い部屋を居室に改造する方法や、居室に近いところにトイレを増設するなどの方法があります。トイレの増設は50万円程度でできますので無理な金額ではないと思います。また、認知症の方が快適に使えるようにトイレを改修することもよい解決策です。和式便所を洋式便所に取り替えることで快適さが断然向上します。狭いトイレでは着衣の脱着に手間取りますので、トイレの面積を大きくすることも大切です。トイレの外の手洗い場のスペースを一体化させることで、広さに余裕が少ない家でも、トイレの面積を大きくすることができます。