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睡眠障害を知るには睡眠の役割を知る事が必要です

睡眠という行動はなぜ行われるのでしょう

動物は身体を休める行動から脳を休める行動、休息から睡眠へと進化してきました。無脊椎動物は眠っているというより身体を動かさないで休息しているという状態ですが、魚類になると睡眠姿勢を取るようになり、睡眠に近い状態になり、鳥類・ほ乳類になると真睡眠という脳の発達に伴い睡眠時の脳波がレム睡眠とノンレム睡眠とに分化する状態となります。

ヒトはおよそ6時間~9時間の睡眠時間を必要とし、同じほ乳類ではチンパンジーやブタと同じです。他のほ乳類では、ライオン、オオカミ、ネズミは10時間以上、ウシ、ヒツジ、ゾウは2時間~5時間となっています。

ヒトを含めて動物は休息、睡眠を取ることで生命を維持することが可能となります。一方、草食動物は肉食動物の餌となるために睡眠時間は短くなり、肉食動物や安全な巣を得ることが出来る動物は睡眠時間が長くなります。例外的にネズミは捕食者にいつ捕まるかわかりませんので、まとまった睡眠を取ることが困難なために、総睡眠時間が長くなっています。

ヒトの睡眠は生命維持のメンテナンス時間です

睡眠はヒトの身体と脳、特に脳を休めるために唯一の行動です。身体を休めるには横になるなどで休息を得ることで可能ですが、脳を休めるには睡眠が得られなければ脳は活動し続ける事になります。

ヒトの睡眠には脳波の変化に基づいてレム睡眠とノンレム睡眠とがあります。ノンレム睡眠には睡眠の深さによって4つに区分されています。そして睡眠は入眠すると一番深いノンレム睡眠に至り徐々に睡眠が浅くなり入眠から90分前後に最も睡眠の浅いレム睡眠となります。そしてまた深いノンレム睡眠に至りレム睡眠に戻るというくり返しが起きています。

この睡眠の深さの変化を睡眠周期と言い90分を一単位にして、一晩のうちに睡眠時間に応じて6時間なら4回、9時間なら6回繰り返されていることになります。そして、ノンレム睡眠の時には身体と脳とが休み、体温は低くなり、レム睡眠の時には身体だけが休んでいて脳は覚醒時に近い状態に体温は高い状態にあります。そして睡眠周期が進むに従ってノンレム睡眠とレム睡眠との比率が変化して行き、レム睡眠の時間が長くなります。

ノンレム睡眠は脳も身体も休んでいますが、メラトニン、成長ホルモン、コルチゾールなどのホルモンが分泌され疲労やストレスの回復などをしています。そして、レム睡眠では脳は働いていて記憶の固定と筋肉の疲労回復などを行っています。睡眠は身体と脳の休息だけで無く身体と脳の成長、回復、維持などのメンテナンスを行っています。

睡眠が十分に得られない状態になると

睡眠が十分に得られない状態になると、脳と身体との休息が得られなくなります。それは、睡眠以外では得られる事が出来ない脳の休息が阻害されることになり、さらにホルモンの分泌も阻害される事にもなります。そして、ヒトの成長、回復、維持というメンテナンスを行う事が出来なくなり、生命の維持さえ危うい状態に至ることを意味します。



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