片マヒだからと言って寝たきりになるのは当たり前というのは嘘

寝返りから起き上がりにつながる動作を知ろう
片マヒになってしまったからと言って自ら起き上がることは出来ないと決めつけていませんか？
意識がない場合や、重度のマヒで自発性がない場合を除けば自ら寝返りをすることは出来ます。寝返りが出来るということは、起き上がることも可能です。よって、マヒがあるからと言って寝たきりになってしまうということは間違いです。動く部分を最大限に使ってまずは、マヒのない方への寝返りが出来るようになりましょう。

寝返り介助をするとき～片マヒのある方編～
前回寝返り介助のマヒのない方編をご紹介しましたが、今回は片マヒのある方の寝返り介助の方法をご紹介します。
まずは、出来ることと出来ないことをチェックしましょう。もちろん、出来ないことが悪いことではありません。逆に出来ないことを無理矢理しようとすることの方が腰痛の原因になってしまったり、怪我をしてしまったりと悪影響を及ぼします。片マヒの方は、出来る方の腕・足を使って自分の出来ないパーツをフォローしましょう。

寝返りする時の3つの動作は基本どういう状態でも変わりません。
1.両膝を立てる。
2.両手を上げる。
3.肩・頭を上げる。

以上ですが、片マヒの場合両手ではなく、

1.動く方の膝を立てる。
2.動く方の手を上げる。
3.肩・頭を上げる。
となります。

1.マヒした足は、まるでおもりがついているように重いので無理矢理立てるのはやめましょう。動く方の足で持ち上げようとしても腰痛の原因になるため、無理せず動く方の足のみを立てましょう。
2.足と同様無理は禁物ですが、動く方の手でマヒ側の手を持って上げることは可能です。
3.絶対とは言い切れませんが、腹筋や背筋、首などはマヒにならないと言われています。そのため、肩・頭を上げることは可能です。

要介護者が基本の動作3つを出来れば、あとは介助をするだけです。

基本のポーズをとってもらい、立てた膝、上げた手に軽く手を添え手前に引きましょう。
この時、要介護者の体が完全に横を向くまで手を離さないようにしましょう。

基本のポーズが出来ない場合
1.の膝を立てるが出来ない場合の介助法は、立っていない膝を引くのではなく、腰と上げた手に手を添えて引きましょう。

2.の手が上がらない場合の介助法は、手を引っ張るのではなく、上げた膝と肩に手を添えて手前に引きましょう。