老健で行う認知症リハビリのお話
認知症の症状はどんどん進行してしまいます。しかし、初期の段階で適切な対策を受けることによって、進行の度合いを緩めることができることをご存知でしょうか?今回は認知症の進行を緩めることに成功したケースを皆様にご紹介いたします。ご紹介するお話は、「介護老人保健施設(老健)」を利用することで成功したお話です。老健は、生活支援やリハビリなどを通して、介護が必要な高齢者の自立を促すことを目的にしている施設です。老健の中には、認知症に対応したリハビリを行っているところがあるのですね。
認知症リハビリの成功事例
このケースは、80歳のお母様とそのご家族のお話です。自宅でお元気に生活されていたお母様でしたが、同じ内容のことを繰り返し発言したり、いろいろなものの名前を思い出せなくなったりしていったそうです。認知症の疑いをもったご家族は、自治体の担当課から紹介された老健へとお母様を入所させることにしました。この老健は、初期認知症に対応したリハビリを受けることができる施設でした。1年ほどの期間、お母様は施設での生活を送る中で、認知症リハビリを受けて、みごとに認知症の進行を止めることに成功したそうです。
認知症を初期段階にケアすることの重要性
最近の脳に関する研究では、使わない脳の機能はどんどん退化していくことが明らかにされています。会話をする機会が少なくなりますと、会話の能力をつかさどる脳の機能が退化します。また、ものごとを記憶して、それを思い出す機会が少なくなりますと、記憶の機能が退化してしまいます。こうした研究結果を応用しますと、認知症の進行をストップさせることができるのです。いったん退化してしまった脳の機能を復活させることは困難ですから、できるだけ認知症の初期段階のうちにリハビリなどのケアをすることが重要になるのですね。