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意欲低下の要因を知るには言語・非言語コミュニケーションを活用します

誰もが目標を持って毎日を意欲的に過ごして、活力ある生活をしたいと思うものですが、実際の日常生活では、仕事や学業、家事などに追われて、ついつい惰性で過ごす事も多くなりがちで、意欲的な毎日を続けるというのは、なかなか難しいことだと思ってしまいます。

介護保険制度が目指す「高齢者などが住み慣れた環境で能力に応じた自律した生活を営む」ためには、介護ケアを提供する介護職と利用者の両者が意欲的に、利用者のニーズの解消や解決を達成するための取り組みを行う事が求められます。

介護ケアの利用者も、目標を持って毎日を意欲的に過ごして、活力ある生活を過ごしたいと思いながら、介護ケアの提供を受けていると考えられます。利用者には、高齢者に特有とも言える加齢による老化の進行や顕在化、ADL、IADLの低下、社会とのつながりやひととの交流の変化などが、日常生活の上での意欲低下の要因となることが考えられます。

高齢者の意欲の低下は、たとえ一つの要因だけであっても、それが他の要因への引き金となり、さらに意欲の低下を引き起こして、IADL、ADLなどの機能低下となり、さらには生活不活発病に至る危険性を持つものであります。

高齢者の意欲の低下は、心身の状態の悪化につながり、日常生活の維持が困難になることも考えられます。意欲の低下が見られ、現状の介護ケアの提供やかかわりの中では改善が望めないと判断される場合には、アセスメントを速やかに行う事で、意欲低下の要因について検討を行い、適切なケアマネジメントが行われる必要があります。

介護職員は、利用者に最も身近な専門職として、介護ケアの提供を行っています。介護職は、介護ケアの提供の中で、利用者の意欲の低下などの変化を、いち早く察知することが出来る役割を持つ専門職種となります。

介護職は、介護ケアの提供場面で、利用者とのコミュニケーションを図り、利用者が発することばによる言語コミュニケーションだけで無く、服装や態度、姿勢、生活環境の状況などの非言語コミュニケーションによって、利用者の意欲低下の要因を確かめ、重症度や予後を見極めることが可能であり、確かめる事が求められます。

介護職の判断に基づいて、介護ケアの再アセスメントの実施やケアプラン(訪問介護計画)の見直し、医療的な対応などについての検討が行われることが必要と考えられます。



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