酒井法子さんが主演舞台「碧空の狂詩曲~お市の方外伝~」で芸能界に復帰することが決まりました。そのことに関して、元裁判官で弁護士の八代英輝さんはこう語っています。
「メディア関係者と警察官、教師というのは、普通の人が報じられないような微罪でも報じられる。それは、その職業に対する責任と、世間からの信頼が非常に大きいから。酒井さんは、(捜査から)逃げていましたよね?裁判の前には、介護の仕事に就くって言っていましたよね。そういう風にして言を左右して刑を軽くしてもらって、最終的に芸能界に戻りやすいから戻ってくる、みたいなことだと…」
確かに、酒井さんは執行猶予期間中に介護の勉強をするため、創造学園大(群馬県高崎市)のソーシャルワーク学部に特待生で入学し、パソコン授業などを通じて、介護の勉強をしていました。今回の復帰からは介護のかの字も感じられず、イメージ戦略と言われても仕方がないかもしれません。そのことに関して酒井さんは「生きていくことにただただ一生懸命でした」とし、中学生の長男(13)を抱えたシングルマザーとして生きるための手段であることを滲ませました。
ところで、創造学園大とは、どういう学校なのでしょうか。今回は、そのことに関して、調べてみました。
大学の設置者は、学校法人堀越学園。
実は大学の設置者は学校法人堀越学園。堀越学園のサイトにも創造学園大のことが紹介されています。
堀越学園と聞くと、芸能界出身者が多い学校のイメージです。しかし、東京にあるその学校とは実は全くの無関係。堀越学園の関係者を名乗る人物が、東京都の堀越高校が系列校であると偽って学校債の勧誘を行っていたことが判明した学校だったのです。
創造学園大の不祥事の数々
(1)2002年〜2004年の決算書の虚偽により、補助金交付の取り消し
文部科学省や群馬県に提出していた2002年から2004年までの決算書に虚偽があったとして日本私立学校振興・共済事業団から2008年度の補助金の交付を取り消されています。2009年、群馬県教育委員会は県内の全公立高に対し他校への進学などについて検討するよう通達を出しています。同年、東京地裁は創造学園大の各キャンパスについて仮差し押え命令を出しました。
(2)教職員への給与遅配
教職員への給料遅配で、労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けています。
(3)2010年群馬県が助成金の全額不交付の決定
2010年、群馬県は堀越学園に対し助成金の全額不交付を決定しています。
(4)被害者の会の結成
2010年7月28日には教職員や学生、保護者らが「堀越学園被害者の会」を結成されています。
創造学園大(高崎市)などを運営する学校法人・堀越学園(同)の経営悪化問題で、
教職員や学生、保護者らが二十八日夕、同市東町の市労使会館で「被害者の会(仮称)」を
結成した。参加したのは計約百人。参加者によると、教職員の給与遅延があった上、図書館の図書購入が
滞るなど学生も影響を受けているため、名称を「被害者の会」とする見通し。会合では経緯などを
報告し、参加者が意見交換。今後、大学側に情報の開示や運営の改善などを求める。
(東京新聞 2010年7月29日 東京新聞 )
(5)2012年の創造学園大学本校新入生は0人
文部科学省は在校生に対し他学への転学支援を検討しており、文部科学省の解散執行後、破産手続きに入る見通しとなっています。
今回の酒井法子さんの事件はネット上では「介護の仕事はどうなった?」と大荒れですが、学校の惨状を見る限り、こんな環境では勉強をすることが出来なかったのかもしれません。判断が分かれるところですね。皆さんはどう思いますか?