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「高齢者に対する適切な医療提供の指針」は介護ケアに通じるところがあります

厚生労働省の構成労働科学研究費補助金で≪高齢者に対する適切な医療提供の指針≫が作成されました。この指針は、高齢者医療(後期高齢者医療)の難しさについて、以下のように示しています。

①加齢に伴う生理的な変化によって疾患の表れ方も治療に対する反応も若年者とは異なること

②複数の慢性疾患を持っていること

③複数の慢性疾患を持つことに伴い薬剤数が増えて相互作用や薬物有害事象が起こりやすいこと

④高齢者を対象とした診療ガイドラインが十分に確立されていないこと

⑤さらに若年者に対する診療ガイドラインの適用により必ずしも良好な結果が得られないこと

また、この指針については、「医療従事者が高齢患者に対して医療提供を行う際に考慮すべき事柄を整理し、基本的な要件を示したものである。本指針は主に医師が使うことを念頭に作成されたが、高齢者医療に関わる他の職種にも適用できる」としています。

◆高齢者に対する適切な[医療]提供の指針

1.高齢者の多病と多様性

 ⇒高齢者の病態と生活機能、生活環境をすべて把握する

2.QOL維持・向上を目指したケア

 ⇒生活機能の保持、症状緩和などによりQOLの維持・向上を目指す

3.生活の場に即した[医療]提供

 ⇒《患者》のQOL維持に生活の場の問題は重要であり、適切な[医療]提供の場を選択する

 ⇒[医療]提供の場を変更すす祭に生じる問題を理解し、予防に努める

4.高齢者に対する薬物療法の基本的な考え方

 ⇒有害事象や服薬管理、優先順位に配慮した薬物療法を理解し、実践する

5.《患者》の意思決定を支援

 ⇒意思決定支援の重要性を理解し、[医療]提供の方針に関して合意形成に努める

6.家族などの介護者もケアの対象に

 ⇒家族をはじめとした介護者の負担を理解し、早期に適切な介入を行う

7.《患者》本人の視点に立ったチーム[医療]

 ⇒《患者》もチームの一員であることを理解し、《患者》本人の視点に立った多職種共同によるチーム[医療]を行う

この指針の、[医療]を【介護ケア】に、《患者》を≪介護サービス利用者≫と読み替えると、≪高齢者に対する適切な介護ケア提供の指針の元になると思われます。

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