通常の遺産相続よりも「有利に」親の財産をもらう方法を教えます

親の介護と「遺産相続」について
　誰もがいつかは亡くなります。「遺産相続」は親の介護と関係が深いテーマだといえますね。遺産相続はデリケートなテーマですから、親族内でもなかなか相談することができない話だと思います。また、遺産相続には法律や税金の問題が関係しますので、難しく感じている方も多いかと思います。そこで、今回は、高齢者の財産をできるだけ有効活用するための方法をみなさまに紹介します。この機会にご両親と財産に関して話し合ってみることもよいでしょうね。

住宅購入時に無税で資金援助を受ける方法
　住宅を購入する場合には多額の資金が必要ですよね。住宅を購入する場合には、親の財産を有効活用するための制度が用意されています。基本的に、親からお金をもらう場合には、1年間で110万円までは、無税でお金をもらうことができます。これに加えて、住宅を購入する場合に限っては、特別の制度が用意されています。「住宅取得等資金贈与」という制度があって、省エネや耐震に対応した住宅を購入するときには、1,000万円程度の資金を、税金を支払うことなく親からもらうことができます。先に述べた110万円とあわせますと、1,100万円前後の資金をもらうことが可能になります。

遺産相続のお金を事前にもらっておく方法
　住宅を購入する場合には更に活用することができる制度があります。遺産相続とは、親が亡くなったときにもらうもの、と考えている人がほとんどだと思いますが、実は先にもらっておくことも可能なのです。「相続時精算課税制度」を利用しますと、2,500万円までの金額であれば、税金がかからず、事前にもらっておくことができるのです。「住宅取得等資金贈与」と「相続時精算課税制度」の両方を利用しますと、住宅購入時に3,500万円程度の資金援助を受けることができますよね。用意されている制度をうまく使っていきましょう。