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介護者家族向け(14)認知症の症状別ケア 3 (睡眠障害、食欲のムラ、異食)

認知症が進み、時間感覚などが曖昧になると、生活リズムが乱れてきます。そのために、睡眠、食事といった生きるために必要な基本的な活動もとりにくくなります。無理強いをするのではなく、寄り添いながら生活のリズムを整える工夫を考えてみましょう。

睡眠障害
 高齢になると誰しも早く目が覚める、すぐに目が覚める、昼寝をするなど睡眠に関するリズムが乱れやすくなります。健康な人なら目が覚めても起き出さないで過ごしたり、身体を動かして生活リズムを整えるなど工夫ができますが、認知症になるとそれができなくなります。認知症の人が夜中に起き出してうろうろしたり、家族を起こしたりするのは、生活リズムのズレが原因になっていることが多いようです。

運動量が少なくなると眠りが浅くなり、夜中に目が覚めて活動しはじめると、日中の生活リズムが乱れます。こうした悪循環にならないように、デイケアなどを活用する、あるいはいっしょに散歩を行うなど、生活リズムを整えることが大切です。

食欲のムラ
 食欲のムラは食事内容や好み、その日の気分などに左右されることが大きく、極端な拒食でなければ誰にでもあることです。また急性の病気によっても食欲は減退しますので、毎日の健康管理は必要です。そのさい、日頃から摂取量を大まかに知っておきましょう。
睡眠障害などが現れてきている場合は、食事の前にしっかりと目覚めるように生活リズムを整えましょう。声をかけたり、楽しい食卓になるような工夫も大切です。

異食
 食べ物ではないものを口にする。なかでも糞食を目にすると動転し、大声で注意をしてしまった、という家族は少なくありません。家族の動揺、ショックを目の当たりにした認知症の本人もその態度に驚き、興奮してしまうことも多々あります。
異食を発見したときは、とくに冷静な対応を心がけましょう。穏やかに声をかけながら近づき、口の中に残っているものを吐き出させるようにします。ジュースやぬるい湯などを用いて、口内をゆすぎます。また漂白剤など薬物を飲み込んでしまった場合は、すぐに病院に連絡をし、指示をうけましょう。基本的な対応方法は牛乳やぬるい湯を用いて、早期に吐かせることですが、ノドに詰まることもあるので、専門家の指示を受けるようにしましょう。

 



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