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ADL、IADLの理解が重度化防止、遷延化には必要です

介護職員が利用者の能力に応じた自立・自律した日常生活を送るための重度化防止、遷延化への取り組みを行ってゆく上で、介護サービス・支援を行う場面で利用者の状態を確かめる必要がある時や、利用者から「やりたいこと」、「やれること」、「やっていること」を知る糸口として使用したり、記録の作成の時、利用者についての担当者会議やカンファレンスの時などに、利用者の状態を整理しながら検討する際のインデックス(項目)として、ADL(activities of daily living、日常生活活動)の項目をいつも頭の中に浮かべることが出来ると良いと思われます。

ADLは、日本リハビリテーション医学会では「ADLとは、一人の人間が独立して生活するために行う基本的な、しかも各人ともに共通に毎日繰り返される一連の身体的動作群をいう」と定義しています。

一般的にADLというと、日常生活の活動のうち基本的な①食事、②排泄、③移動、④更衣、⑤清潔などの活動を指し、基本的ADL(Basic ADL)と言うこともあります。ひとの日常生活での活動は、ADL以外にも日常生活を送る上で必要とされる活動があります。ADL以外の日常生活を送る上で必要な①買い物、②食事の準備、③家事、④洗濯、⑤電話、⑥外出手段、⑦服薬管理、⑧金銭管理などをIADL(instrumentalADL、手段的日常生活活動)と言います。

介護職は、ADL、IADLの活動項目について、利用者の具体的な日常生活の活動として、容易に記録作成時やカンファレンスなどの際に、整理された状態で頭の引き出しから取り出せるようにしておくと、チームアプローチに役立てる事が出来るようになると考えられます。

ADL,IADLの活動項目について、利用者の「やりたいこと」、「やれること」、「やっていること」を知る事も、利用者のQOLを知ることにもつながります。

ADL,IADLは、心身の状態だけでなく生活環境、社会環境にも影響されるものであり、一人のひとが日常生活を活動してゆく上での基本となる活動であります。だれもが毎日繰り返している活動ですから、まず支援を必要としないひと(介護職員本人でも身近なひとなど)のADL、IADLがどのような動作、行動であるかを知った上で、利用者のADL、IADLを知ることが必要です。

301206



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