老人ホームマップ > あなたがご意見番

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老人ホームマップに寄せられるクチコミの中でとりわけ印象的なのは、
「親の普段の様子をまめに報告してくれるので安心します」
といった、“施設との連絡関係”について気にするもの。こうしたクチコミは、特に「嬉しかった点」「不満だった点」として語られることが多いようです。つまり、施設と利用者の連絡関係――つながり――は、施設に対する信頼感を表す一種の尺度であり、目安であるということです。 1.結果報告
密な連絡関係を築いている:65%施設が入居者家族と密な連絡関係を築いていると答えたのは全体の65%の方々です。およそ三分の二の方々がYESと回答されています。ただ、その内容の方を確認すると、「細かな変化も連絡してくれる。」といったものから「月に一度家族に患者のリハビリ計画の説明があります。」「最低1週間に1度は訪問しているので、心配していない」まで、大きなバラつきが認められます。「YES」と言ったときの意味内容が、回答してくださった方々の間で大きく異なっているようです。この【あなたがご意見番!!】結果報告ページでは、それぞれの方のご意見、意図を種類分けして紹介させて頂きますので、詳細については是非そちらをご確認ください。
密な連絡関係を築いていない:35% 施設が入居者家族と密な連絡関係を築いていないと答えたのは全体の35%の方々です。数字的には決して楽観できるものではないとはいえ、ご意見を仔細に見ると、これが意外とポジティブな意味で回答されていることも多いようです。「密な連絡関係を築いていない」という回答の中には、ポジティブな意見とネガティブな意見が混在しているということです。このことは、「密な連絡関係を築いている」とした回答の中に、ネガティブな意見が散見されることにも通じています。 2.あなたがご意見番!(前編)密な連絡関係を築いている「連絡はまめにいただいてます。問い合わせにもすぐ応対していただいてます。」(52 歳 女性) 「入居者の様子を家族に対してこまめに連絡してくれると思う。」(66 歳 男性) [matuda]「問い合わせにもすぐ対応。」体制がしっかり整えられていることの証左ですね。 気遣いを感じる「笑ったことや声をだした等変化があったときは話してくれる」(54 歳 女性) [hirano]入居者本人だけでなくその家族も一緒に考えてくれている、という雰囲気が感じられて嬉しいですね! 必要程度「家族が知らなければならないような事項については(容態の変化とか)連絡はあります。それ以外は、こちらが質問すれば丁寧に答えてくれます。」(50 歳 女性) [matuda]絶対に必要な事項についての連絡がしっかりとなされている。これが最低限の基準と言えるかもしれません。 充分とは言い難い「充分とは言いがたい。やはり身近なヘルパーが1週間なら1週間というサイクルで変わったことなどを知らせてもらえたらうれしい。聞ける人と聴けない人がいるので。家族は普段の入居者の様子を知りたいので。」(53 歳 女性) [hirano]施設の方にもいろいろとご都合があるのでしょうが…入居していない人から見ると何も見えない、というのは非常に怖いんですよね。 だめ「感染症が起こっても家族が面会にきたり日ごろの状態も家族に知らせていないので状態が悪くなっても家族はその前の状態を知らされていないので困惑している。」(28 歳 女性) [hirano]信じられませんね!何を考えているのか本気でわかりません。わかり次第抗議していくしかないかもしれませんが、譲ってはいけないところだと思います。 不可解な対応「施設側と意思疎通ができない。私が入所者の連絡責任者なのに、誰が入所者を訪問したか教えてくれないのは、理解に苦しむ。あとで、私から礼などしなくてはならないだろうに。」(54 歳 男性) [matuda]施設の敷く体制の意図が理解できないとき、施設利用者としては不信感を募らせることになります。納得のいく理由、納得のいく説明。これらが提供されうるかが、ある種の鍵と言えそうです。 対応が遅い「問い合わせとかに対して連絡はくれるが、遅い」(50 歳 女性) [hirano]全く無い、と比較してしまうとマシなようには思えてしまいますが、遅れによって大変なことになってしまうことも考えられます。緊急度の高い連絡まで遅くなるようであれば猛抗議したいところですね! 緊急時の対応がしっかりしていた/緊急時に連絡がなかった「施設内で体調を壊して入院したことがありますが、すぐに連絡をくれてその後も様子を逐一報告してくれました。」(44 歳 女性) [matuda]緊急時の対応ひとつで、全く正反対の事例が報告されています……。 聞いたことは・・・「聞いたことは詳しく話してくれる」(56 歳 男性) [hirano]うーん、このご意見から、聞けば詳しく教えてもらえるから聞こう、といえるほど単純ではないですよね…。施設職員、入居者家族双方の歩み寄りが必要である気がします。聞けば教えてくれるのならこまめに聞いてみる、こまめに聞けないから出来る限り連絡をして欲しい、など職員と利用者の関係に応じた関係が築いていけると良いですね! 施設側の姿勢「普段、よく家族が行くので、その際に最近の様子や健康状態を担当スタッフが話してくれるが、一緒に考えるというのではなく、報告という形。特に関係を蜜にという姿勢ではない。怪我で入院した時は入院後に家族に連絡があり、責任をもってキチンと対応している。」(64 歳 女性) [matuda]施設側が、特に関係を密にしようという姿勢ではない。但し、緊急時には責任をもって対応してくれる。こうしたスタンスの是非は、一重に利用者の考え方、方針との兼ね合いに依るものです。後に大きく扱いますが、施設のスタンスが多様であるのと同様、利用者側のニーズも多様であり、大事なのはその施設と利用者の考え方がマッチしていることです。 難しさを感じる「連絡は、蜜に取ってくれるのですが、手土産を持っての訪問は、本当は迷惑しているのかなと受け止められる節があります。」(59 歳 男性) [hirano]家族同様に接している他人、という関係はあまり一般的でないため、ささいなことで疑心暗鬼になりやすそうです。本当の意味での家族になることは不可能ですが、サービスを提供する側と受ける側の家族、という関係を乗り越えることはできるのではないでしょうか。知らずの内に壁を作っているのは自分の方かもしれない、とお互いに思っていただけると良いな、と思います。 施設側の連絡に食い違いがある 「施設長と介護士で言うことが違うのがわからない。でもそれも仕方ない。施設は選べるほどない、売り手市場なのだ。」(51 歳 男性) [matuda]こうした食い違いは起こりがちなことですが、利用者としてはとても困ります!! このような場合、重要なことほどしっかりと確認しておくことが大事ですね。 こちらから改善するための対応策を講じた「連絡がしっかりくるかどうかは、担当職員の性格と思われる。以前、担当を替えてもらったことがある。」(51 歳 男性) [hirano]職員の方、施設の事情を考えて自分の側でも行動する!大事ですよね! 隠さないのがいい「家族への心遣いはよくしてくれていると感じます。例えば、施設内で疥癬にかかった人がいて、すぐにお知らせしてくれて、「家族の面会を控えてください」と電話があった。隠さないのが良いと思いました。」(57 歳 女性) [matuda]施設の誠実さが反映されていますね。情報について風通しの良い施設は、そのぶん安心することができるというエピソードだと思います。 3.介護施設、入居者、入居者家族との心のつながり姥捨て山からの脱却 介護保険制度が施行され、介護の在り様が「措置」から「契約」へと移行しました。
それは、姥捨て山からの脱却です。
では、その私たちの抱いた権利意識を、実際に私たちが受ける介護へと反映させる術はどこにあるのでしょうか。つまり、ただ「良いサービスを受けたい」と欲するのではなく、「良いサービスを受けるためにすることとは何か」、です。“私たち自身が受身でなく能動的に権利を実現する手立てはどこにあるのか。”これは、「聞く」「見る」「伝える」、“施設との連絡関係の在り方”に集約されるのではないでしょうか。(「伝える」ということについては【あなたがご意見番!!】の過去の調査「あなたの知っている施設は入居者の希望を聞き入れてくれますか?」にて特集しています。) 入居した親が、そこでどのような生活を送っているのか。それを知ることができて初めて、充分な意味での「伝える」が実現できます。何を伝える必要があるか、何を考慮してもらう必要があるかは、状況に応じて変化するものだからです。(この点、要介護度が高ければ高いほど、入居者ご自身では要望が伝えられないというジレンマがあるのです。)
介護事故予防としての
連絡関係の重要性については、もう一つ観点があります。施設内での生活、環境、体制についてよく知ることが出来る(聞くことが出来る)ということは、その施設の「風通しのよさ」を示唆しているということです。もう一つの観点とはつまり、このことが「介護事故」を予防する一つの目安になるかもしれないということなのです。 ご存知でしょうか? こうした場合のリスクマネジメントについて、やはりそれぞれの介護施設によって対応が異なります。 事故原因の究明については積極的な施設と消極的な施設とに2分される。 施設が普段から入居者についてどのような姿勢をもっているのか。どのような体制で臨んでいるのか。これを知るだけでも、「親を預ける」側の私たちとしては、親が介護事故に遭う可能性を回避する大切な目安となります。 一方で 以上、施設と密接な連絡関係を築き上げることの重要性について述べてきましたが、一方で、実際に親を預ける方の中には、必ずしも密接に連絡を取り合える状況にない方々がいらっしゃいます。 4.あなたがご意見番!(後編)もっと連絡が欲しい「日常の様子は本人から聞くだけなので、もっと知りたい。」(52 歳 女性) [hirano]そうですよね!本人以外の観点からでも問題が無いか、という意味でも機会はできるだけあって欲しいものです。 連絡が多いと煩わしい「すぐに連絡してくれるのはいいのですが、ちょっとしたことで家族が呼ばれます。」(50 歳 女性) [hirano]まあそうおっしゃらず……とはいえ嫌な印象を受けてしまっているのであればぜひ施設職員の方に連絡なさってみてはいかがでしょうか。 連絡が少ないことに対して気遣いを感じる「些細なことで連絡しては悪いと思っているようで行った時には良く説明してくれます。」(60 歳 女性) [matuda]関係の作り方も様々ですよね。「気遣いを感じられる」環境は良いですよね~。 こちらの都合で・・・毎月一回以上、今後の方針について打ち合わせの場をといわれてますが、こちら側の都合でなかなかできません。(41 歳 男性) [matuda]う~~~ん、難しいところですね。無理な場合でも、電話などで代替できるかもしれません。別の手段がないか模索してみるのもいいかもしれませんね。 細かい説明はいらない「こと細かく説明をしてもらわない方がよい。こちらが聞いたことを中心に教えて欲しい。あとは、特に気づいたところや変わった点などを知らせてくれるといいと思います。」(42 歳 男性) [matuda]どの程度の説明が必要なのか、有益なのか。こうしたことのコンセンサスは是非施設側と一致させられると良いと思います。 連絡が多い理由に納得「連絡はとても密です。「今日は定期健診の日でしたが異常はありませんでしたので、ご安心ください」とか「洗濯洗剤が無くなりそうなので、持ってきてください。」などです。 ただ、家から施設まで40分くらいかかるので、買わなければならないものは施設の方で買っていただいて、利用料と一緒に請求してもらうことはできないのか と聞いたところ、うちのほうではやらないので、持ってきてもらいたい。と言われました。初めは歯ブラシの一本だけでわざわざ行くの?と思いましたが、不正を起こさない ということから見ても、これでいいのかな と思うようになりました。」(47 歳 女性) [matuda]こちらは「ちょっとしたことで呼ばれる」というケースだと思いますが、この場合は納得できたというのが興味深いですね!! 施設側の意図や事情を汲み取られるのも、とてもたいせつなことなんです。 問題提起「施設との連絡が密か密でないかは、家族が入所させっぱなしで、面会にも行かない(むしろお年寄りを厄介者扱い)家族が冷たいのではないでしょうか。」(62 歳 男性) [hirano]非常に重要な問題提起です。介護施設を利用するのは、介護施設に全部をおまかせするためではありません。施設職員、施設利用者がお互いに助け合っていく介護を実現させるためではないでしょうか! 連絡関係は密ではないが良し「連絡は密ではないが、病気になったり、食欲が長くなかったりなど必要な場合は連絡がある。連絡がないことは、施設で元気に暮らしていることと思っている。」(61 歳 女性) [hirano]便りがないのは良い便り、重要なことはきちんと連絡がある、ということですね。お忙しいかもしれませんがたまには訪問してくださいね! 自分が行く「普段からこちらの方もまめに施設に訪問して、職員の方たちともコミュニケーションをとっています。ギブ&テイクと言われるように、求めるよりも与えることからはじめるのが礼儀ではないでしょうか。」(50 歳 男性) [hirano]"求めるよりも与えることからはじめるのが礼儀"!感動しました!言葉としては皆さん理解されているのかもしれませんが、自分の言葉として言える、行動できるのがとてもとても素敵ですね! 提言「私の親が利用している施設では、入所の機会ごとに、連絡帳が交換されるので、結構重宝している。これは制度化すべきでは!!」(68 歳 男性) [hirano]まさにご意見番!という内容のご意見です。今まで感じたであろうことが集約されている雰囲気がありますね! 日誌で連絡「個別に日常日誌があり、大変だろうにきちんとこまめに記録しておいてくれるので、ある程度のことは把握できる。」(53 歳 女性) [hirano]記録として残っている、という意味でも重要ですよね。さかのぼって見ることでも何か重要な発見があるかもしれません! 5.多様化するニーズに応じて多様化するニーズ 改めて確認するまでもなく、現代の日本社会では多様な方々が多様な生活世界を生き、それぞれの事情、それぞれの習慣を持っています。このとき、「親を預ける」という行為一つを取っても、そこに関連する思惑や態度、考え方は人によって大きく異なってきてしまいます。あるサービスが喜ばれ、あるサービスが疎まれる可能性は常に潜在します。 多様化するサービス形態 上掲の通り、今回皆様から「日誌や連絡帳による連絡が重宝する」というご意見を頂きました。仮にこの方法ならば、細かい連絡を受けることのできない方々にとっても都合が良いのではないでしょうか? 施設内通信、スタッフブログ等による日常報告施設内通信
『介護付有料老人ホーム コモドヴィータ下館』では、ふれあい通信という施設内通信を設けることによって、施設の日常的な様子を入居者家族の方々に知ってもらえるよう計らっています。また、『介護付有料老人ホーム スーパーコート』では、施設スタッフである平野さんが入居者の方々の生活を日々生き生きと伝えておられます。 利用者限定ログインサービス
『デンマークINN深大寺』では、笑顔配信サービスという興味深い試みがなされています。これは施設利用者のみがログインできる専用ホームページを介して行われるもので、入居者の写真やメッセージが施設職員や介護ヘルパーのコメントと一緒に配信され、それを入居者家族がパソコンや携帯電話を通じて閲覧・返信することができます。
新しい時代のe-介護
「今までよりも多くの情報が伝えられ、よりよい介護につながる仕組みづくりをしていきたい」という思いを元に、IT機器を利用したコミュニケーション技術の模索がこの『e-介護』という取り組みです。
以上、いかがでしたでしょうか? まだまだ他にも色々な試みがなされています。今回紹介したのは全体のうちのほんの一握りに過ぎません。是非、皆様がご自身の目で様々な施設のサービスをご確認ください。そうした観点で探していくと、介護施設探しも少し楽しくなるかもしれません! 今回の調査で大きく際立ったのは、施設利用者の皆様の間でも「施設に求めるもの」「よいと思うもの」の相違が顕著にあらわれてくるということです。 参考及び引用文献Synergy Work PC『介護事故(ケアリスク)の現状とリスクマネジメント』 国民生活センター『介護事故の実態と未然防止に関する調査研究』 |
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