老人ホームマップ > あなたがご意見番

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今回の【あなたがご意見番!!】では、施設で直接関わり合いになる介護施設が「入居者の希望を聞き入れてくれるかどうか」をテーマに、皆様のご意見をお伺いしました。このようなテーマを設定したのは、老人ホームマップに次のようなクチコミが寄せられたためです。
要望を口にしたときの施設側の反応「少し難しい要求だったのですが、快く聞き入れてもらえました」 施設側が被介護者に合った介護を考慮してくれるかどうかは、預ける側にとっては最も重要な問題の一つです(いわんや本人においてをや)。人生のフィナーレの時期に差し掛かったとき、無事に安心した生活を過ごすことができるか…… 1.結果報告
入居者の希望を聞き入れてくれる:77% 施設が入居者の希望を聞き入れてくれると答えたのは全体の76%の方々です。前回の調査と比較すると、格段に良い結果を得ることが出来ました! 割合としては大部分の施設が施設利用者への配慮を示し、またそれが利用者側にも伝わっているということです。
入居者の希望を聞き入れてくれない:23% 施設が入居者の希望を聞き入れてくれないと答えたのは全体の24%の方々です。割合としては少なく出た結果とはいえ、24%。ご意見を仔細に眺めていくと、様々な問題意識、問題点が提起されています。 2.あなたがご意見番!
聞き入れてもらえた!「じょくそうができたので清こまめに寝返りをうたせてもらったり、清拭や風呂に入れてもらう回数を増やしてもらい、また訪問看護士に手当てをしてもらう手続きもとってくれて、ひどくならずに完治した。」(53 歳 女性) [hirano]ひとりひとりの好みや症状への丁寧な対応、とても嬉しくなるご意見です!
信頼感を抱いている「ここはおうちみたいなものなんですから、ご自由にしていいですととてもていねいに対応してくれほっとしました。」(52 歳 女性) [hirano]施設の方の熱心な気持ちが伝わってくるなと思いました。心が温かくなるお話ですね。
施設からの嬉しい対応「義父はどちらかというと元気なほうで食欲もあるので、ご飯の量が少なくてすぐにお腹が空くということで職員の方に話したところ、快く聞いてくれて、「わかりました、話しておきますね。あとは何かご要望はありませんか?気がついたときにでもいつでも電話でもいいですので連絡ください」と言ってくれて助かっています。」(47 歳 女性) [hirano]細かなことに本当に細かく対応していることが伺えるご意見が多く、良い意味で驚くことが多いです。本当に嬉しいですね。
食事について「利用者や利用者の家族の話を良く聞いて、可能な限り希望を叶えてくれようとする姿勢が良くわかる。食事の面で、おかずをきざみにしてくれたり、おにぎりやおかゆにもしてくれたり、お茶も熱いお茶とつめたいお茶が選べたり、牛乳も希望すればホットにもしてくれる。また薬を飲む白湯もお茶とは別に用意してくれる。水分補給もかなり気配りが聞いている。」(61 歳 女性) [matuda]皆様から寄せられたご意見の中でも、とりわけ「食事」について述べられているものの多さが目に付きます。やっぱり食事は大事ですよね!
聞き入れてもらえなかった「義母は電気がついていないと眠れないのですが、その旨を言うと、電気代の関係もあり、そういう要望には応えられないとのこと。少し残念でした。」(50 歳 女性) [matuda]人手の問題、金銭的問題などにより対応できないという事情が寄せられました。経営の苦しい施設が多く、それが残念な結果となって表れていますね・・。
不満がある「入所者の大半の人は車椅子にたよっており、本来の目的である、「その施設でリハビリ指導をうけ、体力向上をはかり、ステイを依頼しなくてもいい状態にまで回復させる」との目標ときいているが、その点からみると、常時車椅子で管理しているというのは、その精神からみると、大きく後退しているといわざるを得ない。」(68 歳 男性) [matuda]施設理念と実態との食い違い、というところには、施設利用者の方々は敏感に反応なされます。
不信感を抱いている「お菓子などは、本人に渡すと嫌な顔をされるので、預けてきますが、半分も渡らないと思ってます。何か希望を言っても、後で嫌な思いをするかも知れないので、言った事はありません。」(61 歳 女性) [matuda]今回、全体の割合的には少ないとはいえ、不信感を表明されている方は多数いらっしゃいました。こうした意見を見ると、“割合で結果の良し悪しを判断できるわけではない”ということに気づかされます。
施設からの嫌がらせ「ほかの入居者の方が食事のことを言うとその人の食器はかたずけないでずっとそのままでした。ほかのヘルパーさんがかたずけていました。きっと私が来ないとき、親が希望を述べたりすると、そういう仕打ちをされるのかと納得しました。」(53 歳 女性) [hirano]あるまじき話です。このような話が少しでもある限り、今回の Yes 多数の結果は喜ばしい結果とは言えません。
難しさを感じる「現在は、良く対応してくれていますが、基本的には、どちらとも言えないと言うところです。それは、その時の担当者によるからです。ホームでは、担当が系列の他の施設へ移動したり、止めたりして、担当が変わることが多いのです。良い人に当たれば、良いが、そうでない場合もあります。実際に、どなられたこともあるようです。施設全体としては、良く対応していると思われますが、隅々までは、難しそうです。そうでない場合に、施設長に訴えることもできますが、度々では、疲れてしまいます。」(57 歳 男性) [hirano]今回お寄せいただいたご意見からも判断できる通り、良い対応も悪い対応も両極端で存在します。また、施設職員の方も人であるため、必ず最高の対応が出来るとは限りません。この「あなたがご意見番!」のコンテンツが少しでもこういった状況を打破できる存在にしていけると良いなと思います!
制度的問題「2年で別の施設に移動しなければならないようです。」(63 歳 男性) [matuda]“制度上自然と生じてくる問題”というのもあるようです。
コミュニケーションの問題「本人の希望と介護者(家族)の希望が違った場合本人の希望が優先されました。人との関わりが下手で嫌いなので出来るだけ入所者と関わる状況を作って欲しいとお願いしたのですが、本人の希望で食事以外は部屋から出ない状況におります。」(65 歳 女性) [matuda]コミュニケーションの問題が提起されています。それも多岐の場面に渡るものです。
信念「正直、施設には希望を言った者勝です。本人もその保護者もどんどん言ったほうが良いです。特に長年やっている介護士には特に。」(51 歳 男性) [hirano]まず積極的に、こうであった方が嬉しい!こうでないと本当に困るのだ!と、施設の方と交流をはかること、わかってもらうことが重要だと思います。行動は勇気が要ることですが、想いを伝えないと始まらないんです! 3.QOLという視点「あとは何かご要望はありませんか? 気がついたときにでもいつでも電話でもいいですので連絡ください」入居者の希望を聞き入れてくれるということ。これが何を意味するのか。まず、皆様のご意見から浮かび上がってくる観点、あるいは問題意識を一覧してみましょう。 ・「何かご要望はありませんか?」と言ってもらい、助かっている これらは、QOLという視点へと結びついてくるものです。
生活の質を大事に
――――従来(といっても1970年代以前)、肢体不自由者の教育・福祉においてまず第一目標として掲げられたのは「日常生活動作の自立」「職業的自立」であり、それらの実現へ向けて多くのエネルギー(指導・訓練等)が注ぎ込まれていました。それ自体は素晴らしいことなのですが、ただその反面、「障害者のライフサイクル」「余暇活動を楽しむこと」「介助されながらも積極的に生きること」「生きていてよかったと思えること」などが“ないがしろにされてしまう”風潮が生まれてもいました。
昨今、高齢者介護についてもこの「QOL」「QOL向上」といったことが重視され始めています。
高齢者介護におけるQOL 目標は、介護の現場にあって真に「満足のいく暮らし」を開拓すること、です。
ところで、ここで一つ注意しなければならないのは、「QOL」と言ったときには二つの観点があるということです。 ① 生活者の意識面を中心に考える
個々人の主観的な「QOL」を模索する試みは前者に属しますし、社会的整備やの方法論の導入検討等は後者に属します。上記二つが厳密に分かたれる観点だというわけでもありませんが、満足のいく暮らしを実現するための環境整備が、個々人の意識面においてそのまま満足のいく暮らしになる、というわけではないことは明らかです。(介護保険制度を施行することがそのまま各々の高齢者の方々の個別的な満足度を向上させるわけではない、ということは皆様ご存知の通りです。)
それでは結局のところ、高齢者の方々のQOLを大事にするために、私たちは何を気遣うべきでしょうか。 大事にするの第一歩振り返ってこの【あなたがご意見番!!】における皆様のご意見を鑑みるに、例えば「制度的問題意識」「施設におけるコミュニケーションの問題意識」というのは、環境についてのQOLを追求する視点であると思います。入居者ご本人のQOL向上を実現するための基礎的な困難を解消できればよい、という問題意識です。また、「施設には意見を言うべき、という信念を持っている」「理念と実態との食い違いに不満を持つ」ことは、QOL実現の可否を問題にする視点です。入居者本人のQOLを理解してもらわなければ話にならない。理念があっても、実態が追いついていなければ話にならない。そして、「「何かご要望はありませんか?」と言ってもらい、助かっている」「「要望には応えられない」と言われ、残念に思う」。これらはQOLそのものの充実度を示すご意見です。
食事を大事にする方が多くいらっしゃったという結果が得られていますが、実際、QOL研究においても食事の重要性は強く指摘されています。そして、食事の嗜好は人によって大きく差異の出てくるところでもあります。
QOLは施設の外面では決まりません。本人との関係によります。ならば、「その人にとってのQOLとは何なのか」。まずは、ご本人の希望を聞くこと。そして、施設が希望を聞き入れてくれるかどうかを確認すること。これが、自分の大切な人を大事にすることの第一歩です。 参考及び引用文献森二三男、北守昭『高齢者のQOLに関する研究 -メンタル・ヘルス・ケアを中心に-』 清水哲郎『QOLの基礎理論』 山田 純子『発達障害指導辞典』学習研究社 松田智大『QOL測定の方法論と尺度の開発』 |
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